ブドウ糖がサブエネルギー源だと言える理由

「ブドウ糖は体にとって必要だから、毎日摂らなくてはならない」という情報は、前半は合っていますが後半は間違いです。

メインではない理由

  • 安静時は消費量が少ない
  • 人間は、呼吸しないと生きていけない
  • 余ったブドウ糖は、全て中性脂肪化
  • 体内の貯蔵量が圧倒的に少ない
  • ブドウ糖過剰で血管の病気になる

ブドウ糖の特徴

  • 長期保存できないから、優先的に吸収される
  • 血中に長く滞在すると終末糖化産物を生み出す
  • 体内に1%未満しか貯蔵できない
  • 低エネルギー(2ATP)で副産物(乳酸)を生む
  • 安静時は、1割程度しか消耗していない
  • 筋肉の無酸素運動時に限り使用量が増える
  • 追加分泌のインスリンは活性酸素を発生する
  • 糖新生で体内でも作り出せる
  • 赤血球、グリア細胞、がん細胞はブドウ糖依存

このページで、ブドウ糖がメインエネルギー源ではない理由を解説していきます。

ブドウ糖は非常時用エネルギー源

体内には、ブドウ糖とケトン体という二つのエネルギー源が存在します。

人のエネルギー源の種類と意味

ブドウ糖は、優先度だけ見ると先ですが、安静時のエネルギーバランスは、ブドウ糖が1に対してケトン体が9程度の割合となっているそうです。

それに、酸素を使わない解糖系(ブドウ糖消費)がメインなら、呼吸しなくても生きていけることになります。

エネルギー源の種類

ブドウ糖とは、グルコースの日本語名称です。

いわゆる炭水化物と呼ばれるものに含まれる主要な糖質です。

ブドウ糖とケトン体のちがい

体内で、ブドウ糖は、グリコーゲンとして肝臓や筋肉、脳内(グリア細胞)に保存されますが全体量は数百g程度しかありません。

残りは、すべて中性脂肪化されて内臓や皮下脂肪として蓄えられます。

いずれにしても、グリコーゲンになれなかったブドウ糖は最終的に中性脂肪となり、中性脂肪化になった後は、ケトン体として使われることになります。

糖質は、体内にどのくらい貯蔵されている?

  • 水分:約63%
  • たんぱく質:約16%
  • 脂質:約15%
  • ミネラル:約6%
  • 糖質:1%未満

糖質の貯蔵量は、全体の1%未満です。

解釈の間違い①

「ブドウ糖は、体内に貯蔵できないから毎日摂取しなくてはならない」のではなく、エネルギー源としての必要性が限られるので、総じて貯蔵量も少ないのです。

大量にため込むことにより、終末糖化産物などの害もあります。

体内脂肪の重量を計算

体脂肪は、体重60kgで10%とすれば、体内脂肪の重量は6.0kgもあるわけです。

そのうち、皮下脂肪、内臓脂肪が全体の7割前後と考えても、4kg以上使える計算になります。

ブドウ糖(グリコーゲン含む)で数百gしかないのに対し、ケトン体にできる体脂肪は4kg以上です。

体内糖質貯蔵量1%の内訳

体内の1%未満のブドウ糖の内訳は、以下のようになっています。

現時点での理解

  • 肝グリコーゲン(肝臓内):90~150g
  • 筋グリコーゲン(筋細胞内):100~400g
  • 脳グリコーゲン(脳内):調査中

食事で血液中に取り込まれたブドウ糖は、まずは肝臓に優先的に貯蔵され、その後、脳や筋肉に吸収されていきます。

消費した分を補う場合は、トランスポーターが働きインスリンの介入が無くても吸収されます。

また、脳にもブドウ糖を貯蔵できることがわかっていて、グリア細胞というミトコンドリアを持たない組織内に多く集められています。

余ったブドウ糖の行き先は?

下記は、現時点での私の解釈を元に余剰なブドウ糖の消費され方を示したものです。

グリコーゲンとして貯蔵されず余ったブドウ糖は、肝臓で中性脂肪に変えられます。

しかし、急激な血糖値の上昇でブドウ糖の処理が間に合わないと膵臓のβ細胞からインスリンが分泌され、筋細胞や脂肪細胞に強制的に吸収させます。

インスリンが肥満を加速する

これまでの経験を踏まえると、糖質は皮下脂肪として蓄えられやすく脂質は内臓脂肪として蓄えられやすいと感じています。

なぜなら、インスリンの働きを介すと脂肪細胞へと吸収されやすくなるからです。

高血糖の影響でインスリンが大量分泌されると、脂肪とブドウ糖を取り込む細胞のトランスポーター両方に働きかけてしまいます。

脂肪細胞から分解された脂肪酸も再び吸収されてしまうということです。

血液中に溶け込める脂肪酸量

脂肪酸には、血液中に溶け込める溶存量が決まっているそうですが、インスリンが介入すると血液中から脂肪細胞へと吸収されていきます。

血液の脂肪酸溶存量が下がれば、小腸から再吸収されやすくなり、一度の食事でどんどんとエネルギーを蓄えていくことも考えられるのです。

こうして、本来は内臓に溜まりやすい傾向にある脂肪がインスリン分泌の作用によって、皮下脂肪にも溜まりやすくなり太るというわけです。

これら一連のトリガーとなっているのは高血糖であり、高血糖の原因は高糖質食品の過剰摂取でしかありません。

ブドウ糖は終末糖化産物の元

余ったブドウ糖を放置しておくと終末糖化産物の原因にもなるので、早めにリスクを回収しなければなりません。

しかし、体内で使われるエネルギー源でもあるため毒として認識されることもなく、高血糖が慢性化すると害の方が目立ってくることになります。

解釈の間違い②

血管を傷つけるのは、コレステロールという考えが一般的になっていますが、コレステロールは、細胞膜の材料でもあります。

血管を傷つけているのではなく、血管の傷を修復するために覆っていると考えることもできます。

ブドウ糖は、たんぱく質などに結合しやすい粘着性があるので、どちらが傷を増やしやすいかと考えれば、ブドウ糖と考える方が妥当です。

動脈硬化のウソ・ホント?

動脈硬化は、コレステロールが原因だと誤認されてきましたが、実際は、コレステロールが血管を修復しています。

普通に考えて、脂質は細胞膜を形成する材料としても必要不可欠であり、脳にも必要性が高い材料です。

脳出血は動物性脂肪を多く摂るほど予防できることもわかってきているそうです。

動脈硬化の原因は何?

動脈硬化の原因は、ブドウ糖がたんぱく質に結合することで血管に傷が増える「糖化」と、高血糖の繰り返しでインスリンが分泌された時、細胞内に発生する活性酸素を除去しきれなくなった結果と言われています。

ほかにも、酸化されたLDLコレステロールが多いと動脈硬化になるとも言われています。

最近では、sdLDL(スモールデンスLDL)というLDLコレステロールの中でも、ごく小さいタイプが原因とも考えられているようですが、いずれにしても、活性酸素発生原因であるインスリンの大量分泌が影響しています。

インスリンの分泌が急激に増えるのは高血糖後なので、高血糖を繰り返すと動脈硬化のリスクが高まると考えるのが妥当です。

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